運営:司法書士法人 芝事務所
※営業時間外の日時をご希望の場合はご予約時にご相談ください。
静岡事務所〒420-0853 静岡県静岡市葵区追手町8番1号 日土地ビル5F
清水事務所〒424-0807 静岡県静岡市清水区宮代町9番15号
静岡債務整理相談センターTOP > 債務整理 > 債務整理後にローンはいつから組める?
「債務整理後にローンはいつから組める?」
「債務整理するとローンは組めなくなるのか?」
債務整理すると借金問題を法的に解決することができます。
そのため、借金で苦しくなった生活を普段の状態に戻しやすくなるのが、債務整理のメリットといえるでしょう。
しかし、そのいっぽうで債務整理するとブラックリストに載ってしまうため、一定期間クレジットカードの利用やローンが組めなくなるといったデメリットが発生します。
債務整理で生活が元に戻れば、当然車や家が欲しくなる方もいると思うので、いつからローンが組めるようになるのか気になるところでしょう。
そこで今回は、債務整理後にいつからローンが組めるか説明します。
債務整理後にローンが組めなくなるのは、ブラックリストに載ることが原因です。
「債務整理」とは、生活が苦しくなり借金の返済が滞った方を法的に救うために国が作った制度になります。
たとえば、複数のカード会社(クレジットカード会社・消費者金融・銀行)から借金をしている「多重債務」の方は借金を返済するために借金をするケースも多く、放っておくとすぐに借金が数百万円になってしまうことも少なくありません。
債務整理には、借金の減額や免除といった効果がありますので、借金が高額になる前に、できるだけ早めに手続を行ってダメージを最小限に抑えるべきです。
なお、債務整理は「過払い金請求」や「任意整理」、そして「個人再生」や「自己破産」といった手続が代表的なものになります。
債務整理すると信用情報に事故情報として登録され、一定期間はカード会社から新たな借金ができなくなり、以下のようなデメリットが発生するので注意しましょう。
・ローンが組めない(住宅ローンや自動車ローンなど)
・クレジットカードの利用や新規発行ができない(ETCカードも)
・分割・リボ払い・ボーナス払いなどが利用できない(携帯・スマホ端末の分割購入など)
・キャッシングが利用できない
・ローンや奨学金の保証人になれない
債務整理後、こうした状態になることが世間では「ブラックリストに載る」状態と言われています。
ですので、「ブラックリスト」というリストが、本当に存在するわけではありません。
「信用情報」とは、カード会社と顧客の取引履歴や個人情報、債務整理に関する情報が記録されたもので、ローンやクレジットカードの審査時に顧客の「与信力(年収や勤務先、勤続年数、資産の有無、社会的なステータスなどから総合的に審査された借金返済能力)」を判断するために利用されます。
したがって、ローン審査の際、信用情報に事故情報が見つかった場合には、審査に悪影響を与えるため通過できない可能性が高くなるでしょう。
そのため、債務整理してから一定期間はローンが組めない状態になるのです。
債務整理しても、一生ローンが組めなくなるわけではありません。債務整理後一定期間が経過すれば、信用情報から事故情報が抹消され再びローンが組めるようになるからです。では、債務整理後いつからローンが組めるようになるのか、債務整理の種類ごとに説明します。
「過払い金請求」とは、法定利息よりも高い利息を支払っていた場合に発生する「過払い金」を、カード会社に請求して返してもらう債務整理になります。
つまり、過払い金請求は「カード会社に払い過ぎた利息(お金)を請求する債務整理」といえるでしょう。
過払い金請求した結果、過払い金が戻ってきた場合には、借金と相殺することができます。
その結果、借金がゼロになった場合は信用情報に影響しないため、ブラックリストには載りません。
また、すでに借金を完済しているカード会社に対して過払い金請求する場合も、ブラックリストには載らないため、これまで通りローンを組むことができます。
しかし、借金が1円でも残った場合は任意整理扱いになり、ブラックリストに載ってしまうので注意が必要です。
「任意整理」とは、カード会社に任意の交渉に応じてもらい、将来的に発生する利息と遅延損害金(借金滞納時に発生するペナルティ【罰金】)をカットして、3年~5年の分割払いで合意する債務整理です。
つまり、任意整理は「カード会社に借金の分割払いを認めてもらう債務整理」といえるでしょう。
利息や遅延損害金は放置するとどんどん増えていきますが、任意整理で借金が増えるのをストップして分割払いで返済していければ、完済の目途も立ちやすくなるでしょう。
任意整理の事故情報は5年程度の期間掲載されるため、この期間中はローンを組むのが困難です。
ただし、任意整理後5年程度の期間が経過すれば、事故情報が抹消されるため再びローンが組めるようになります。
「個人再生」とは、裁判所に申立することで借金を大幅に減額して、その残りを原則3年(最大2年延長で5年間)で返済できれば完済扱いになる債務整理です。
個人再生は簡単に言うと「裁判所に借金の大幅減額を認めてもらう債務整理」といえるでしょう。
個人再生すると借金の元本自体が大幅に減らせるため、任意整理で借金問題が解決できなそうな方におすすめです。
個人再生の事故情報は5年~10年程度の期間掲載されるため、この期間中はローンを組むのが難しくなります。
ただし、個人再生後5年~10年程度の期間が経過すれば、事故情報が抹消され再びローンが組めるようになります。
「自己破産」とは、申立人の財産を清算して換価(お金に換えること)してカード会社に配当する「破産」と、裁判所に借金が返済不能状態だと認められることで借金が免除される「免責」という2つの手続を行う債務整理になります。
つまり、自己破産は、「財産は失う代わりに裁判所に借金の支払いをチャラにしてもらう債務整理」といえるでしょう。
自己破産すれば借金問題を根本的に解決できますが、貸主であるカード会社に対してかなりの不利益を与えることになるため、借金が返済不能状態であると裁判所に認められることが利用するための必須条件になっているのです。
そのため、借金を減額すれば支払える程度の方は利用できません。
逆に、無職や生活保護を受けている方のほうが、自己破産を利用できる可能性は高いでしょう。
自己破産の事故情報は5年~10年程度の期間掲載されるため、自己破産後5年~10年程度の期間はローンを組むのが困難でしょう。
ただし、自己破産後5年~10年程度の期間が経過して、事故情報が抹消され再びローンが組めるようになります。
債務整理後、一定期間が経過すれば再びローンが組めるようになりますが、一部例外があります。
債務整理の対象になったカード会社でローンを組むのは、債務整理後5年~10年程度の期間が経過して事故情報が消えた場合でも困難でしょう。
なぜなら、カード会社は「社内ブラック」と呼ばれる独自の顧客情報を管理しているため、その情報がカード会社内に永続的に残ることになるからです。
社内ブラックの情報は、債務整理の対象にしたカード会社のグループ会社にも共有されます。
そのため、債務整理後は、債務整理の対象にしたカード会社のグループ会社でローンを組むのも難しいでしょう。
たとえば、
・「アイフル」で社内ブラックに登録→グループ会社である「ライフカード」もNG
・「三菱UFJ銀行カードローン」で社内ブラックに登録→グループ会社である「アコム」もNG
・「三井住友銀行カードローン」で社内ブラックに登録→グループ会社である「SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)」もNG
・「みずほ銀行カードローン」で社内ブラックに登録→グループ会社である「オリコ」もNG
となるため、債務整理後にローンを組む場合には、「債務整理の対象にしたカード会社」とその「グループ会社」は避けましょう。
債務整理後にローンを組む場合は、一般の方よりハードルが高くなるので注意が必要です。
債務整理の対象にしたカード会社やグループ会社でローンを組むのはもちろんNGですが、それ以外にも以下のポイントに気を付けましょう。
債務整理後、5年~10年程度の期間が経過して再びローンを組む際、万が一信用情報に事故情報が残っていた場合は審査に落ちてしまいます。
さらに、次のローン審査にも悪影響を与えるため、債務整理後ローンを組む場合は、自分の信用情報から事故情報が確実に消えていることを事前に確認しておきましょう。
ちなみに、債務整理後、信用情報から事故情報が抹消されたという連絡はどこからも来ません。
そのため、債務整理後にローンを組みたい場合には、信用情報を収集・管理する「信用情報機関」に問い合わせる必要があるのです。
信用情報機関とは、信用情報を収集・管理することで、カード会社と顧客が適正に取引できるように活動している機関になります。
代表的な信用情報機関は、以下の3つ機関となります。
それぞれ電話やメールなどで信用情報の開示に応じてくれるので、参考にしてみてください。
・株式会社シー・アイ・シー(CIC)
主にクレジットカードや信販系のカード会社が中心に加盟している信用情報機関
主な会員:クレディセゾン、オリックス、イオンクレジットサービス、アットローン、ニコス、オリコなど
信用情報の問い合わせ方法:ホームページ、郵送(手数料1,000円)、窓口(手数料500円)
住所:160-8375東京都新宿区西新宿1-23-7 新宿ファーストウエスト15階
連絡先:0570-666-414
HP:https://www.cic.co.jp/
・株式会社日本信用情報機構(JICC)
主に消費者金融やサラ金、街金系のカード会社が中心に加盟している信用情報機関。
代表的な会員:アコム、プロミス、レイクなど
信用情報の問い合わせ方法:ホームページ・郵送(手数料1,000円)、窓口(手数料500円)
住所:110-0014東京都台東区北上野1-10-14 住友不動産上野ビル5号館
電話番号:0570-055-955
HP:https://www.jicc.co.jp/
・全国銀行個人信用情報センター(KSC)
主な会員:三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など
信用情報の問い合わせ方法:郵送(手数料1,000円)
住所:100-0005東京都千代田区丸の内2-5-1
連絡先:0120-540-558
HP:https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/
上記3つの情報機関は「CRIN (クリン):Credit Information Network」と呼ばれる独自のネットワークでお互いの信用情報を共有しており、会員であるカード会社も信用情報を確認できます。
そのため、債務整理後5年~10年程度の期間は、すべてのカード会社でローンが組めなくなるのです。
住宅ローンや自動車ローンは高額な商品を購入するため、長期間に渡って支払いを続ける必要があります。
そのため、信用情報に事故情報が載っているとローンの審査に通らなくなるのですが、頭金を準備できればカード会社の心象も大きく変わってきます。
頭金を貯めているということは、長期的な貯蓄ができている証拠であり、審査にもプラスになる可能性が高いのです。
理想的には、購入金額の25~35%程度の頭金を準備できるとベストでしょう。
中には、ブラックリストに載っている状態でも、頭金を準備したことでローンの審査に通過できたケースもありますのでぜひ試してみてください。
ブラックリストに載ると確かにローンの審査には通りづらくなります。
しかし、だからといって、絶対にローンの審査に通らないわけではありません。
ローンの審査に通るかどうかについては、あくまでもカード会社の判断によります。
したがって、与信力や頭金次第では、債務整理後でもローンが組める可能性があるのです。
信用情報に載っている事故情報は、あくまでも顧客の与信を判断するための材料の一つに過ぎません。
ですので、ローンの審査にどの程度影響するかについては、カード会社の基準次第としか言いようがありません。
また、担当者によっても重要視するポイントが異なるため、信用情報に事故情報が登録されていても審査に通る場合もあります。
ブラックリストの影響を受けるのは債務整理した本人だけなので、あなた以外の第三者でには影響ありません。
そのため、あなたの配偶者や親、親戚名義でローンを組み、支払いをあなたがするという方法であれば、債務整理の事故情報が載っていてもローンを組むことは可能です。
ただし、配偶者が専業主婦で定期的な安定収入がないような場合は、ローンの審査には通らないため、あくまでも定期的かつ継続的な安定収入があることが条件になります。
└過払い金請求:借金がゼロであればローンに影響はない
└任意整理:債務整理後5年程度の期間が経過した後
└個人再生:債務整理後5年~10年程度の期間が経過した後
└自己破産:債務整理後5年~10年程度の期間が経過した後